プレーンテキスト内でのハイパーリンクについて

*はじめに

     *emacsで普通のテキストファイルを開いているとき, その場でワードファイルなどのよう
          なアプリケーションファイルが立ち上げられたら便利だなと思い, その関数を実装しまし
          た.
          *いわゆる「ハイパーリンク」の機能です.
          *ハイパーリンクとはワードファイルなどでURLを書くとその文字が青くなって,その
               文字をコントロールを押しながらクリックするとWebブラウザーが立ち上がったりし
               ますが, そのような機能のことです.
          *テキスト内の特定の文字列とコンピューターのアクションとを結びつけたものです.
     *「OrgMode」(http://orgmode.org/)でも実装されているようなのですが, OrgMode は
          Windows上で走るようにするには少し手間が掛かるのと, ハイパーリンクの機能だけが使え
          ればいいという人がいるかもしれないのでアップします.

* 設定方法
     *これを.emacsの中に置いてください.
          *次にemacsを立ち上げたときから普通のテキスト内でハイパーリンクの機能が使える
               ようになります.
          *Linux, Macへの拡張も可能ですが, 今回はWindows限定です.

*使い方

     *普通のテキストファイルで,立ち上げたいアプリケーションファイルの絶対パス名(例えば
          c:/tmp/test.doc など)を書いてその名前を{}で囲んでください.
          *例えば {c:/tmp/test.doc}.
          *ファイル名は相対パス名(例えば {./test.doc} もしくは {test.doc} など)でも大
               丈夫です.
          *ファイル名に空白が入っているとアプリケーションは立ち上がりません.
               *アンダーバー( _ )などを使って空白の無いファイル名にすることをお勧めし
                    ます.

     *その文字が書いてある行で「C-j」(Ctrlキーを押しながらjを押す)とするとそのアプリケー
          ションファイルが立ち上がります.
          *カーソルの位置はその行であるのならどこでもOKです.
          *立ち上がったアプリケーションは普通にエクスプローラーで立ち上げたものと同じ
               ものなので, 自由に書き換えたり, 上書き保存したりすることが出来ます.

     *URLが書いてある行で「C-j」とするとWebブラウザーが立ち上がります.
          *そのときURLは{}で囲む必要はありません.(囲んであっても大丈夫ですが.)
          *URLの後には空白か改行が必要です.(文字がつながっているとその部分もURLの一部
               と判定してしまうので.)


*ハイパーリンクがあると何がよいのか?

     *いろんな情報がテキストファイル一枚で管理できるようになります.


* 使用例

     *例えば何かある仕事をしていたとします.

     *するとあらゆる方向からいろんな情報がやってきます.
          *例えば仕事の同僚が添付メールをばんばん送ってきたり,
          *自分でネット上を検索したりすると,使えそうなホームページのURLやWebからダウン
               ロードしてきたpdfファイルなどががんがん溜まります.

     *それらを脅威の記憶力で覚えておくこともよいことですが, 情報量が多くなりすぎたり,
          長期にわたる仕事の場合にはあまり機能しません.

     *そのような時, 人はメモ(記録,ログ)を取ります.
          *そのメモは通常テキストファイル(プレーンテキスト)で取られます.
          *(ワードファイルで取る場合もありますが今回はプレーンテキスト限定にします.)

     *プレーンテキストでのメモの問題点は ワード, エクセル, pdfファイルなどのようなアプ
          リケーションファイルが参照できないことです.
          *プレーン(飾りがないもの)なので当たり前なのですが,そこを何とかしたいと思うの
               が人の心理です.

     *そこで上のハイパーリンクの機能を使います.

     *例えば
          *同僚から送られてきた添付メールもメールの本文は普通にコピーして,添付ファイル
               はハイパーリンクで取り込めます.
               *普通のテキストですので普通にいじれます.
          *Webでゲットした情報(pdfファイルやURL)も同様です.
               *URLは何も考えずにテキストファイルにコピーするようになりますし,
               *pdfファイルもどこかのフォルダーに保存してその名前を反射的にテキストファ
                    イルに書くようになります.
          *ブックマークがほとんど使う必要がなくなります.
               *もちろん使っても何の問題もないですが.

     *普通のテキストからアプリケーションファイルが立ち上がることはこんなにも楽なものか
          と感じることでしょう.

     *芸人のブラックマヨネーズの吉田さんは, 後輩とかみ合わない話をするぐらいならノート
          に自分が思っていることを書いたほうがましだと思って, 仕事が終わるとすぐに家に帰っ
          て「ノート, ノート」といっていたらしいですが, ハイパーリンクつきのプレーンテキス
          トを手にすると, どんな情報も普通のテキストファイルで管理することが出来るようにな
          るので, 他の情報管理ツールに目もくれずに「テキスト, テキスト」と言うようになりま
          す.

*Tips

     *アプリケーションファイルの置く場所を決めておくことが大切になります.
          *参照先が変わらないほうがよいので.
          *お勧めの方法は「c:/container/2011年12月」などのような時間順のフォルダーを作っ
               てその中に何もカテゴリー化しないで入れていくという方法です.
               *初めは少し怖いですが,テキスト管理に慣れるとそのアプリケーションファイ
                    ルに関する情報はテキストに全て書き込むようになるのでの,アプリケーション
                    ファイルの置いてあるフォルダーとかは気にしないようになります.
          *ここは個人の好みでよいと思います.

     *情報を書き込んであるテキストファイルは何度も参照することになりますが,そのときは
          このホームページ内にある「マニュアル参照について」を使うのがよいかもしれません.

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